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50歳以上の人はDCに加入すべきか?② 高齢でも加入するメリット

2023年にiDeCoの加入者が300万人を突破したとの記事がありました。また、最近では中小企業にも企業型DC、特に、選択制の企業型DCが普及し始めています。

ところが、50歳以上となると積立てる期間も短いので、iDeCoに入ろうかどうしようかと迷ってしまいがちです。また、選択制の企業型DCは、加入するかしないかを自分で決められるので、こちらも迷ってしまいますよね。

ここで、55歳で月収50万円(年収600万円)の会社員が、月額上限の23,000円をiDeCoで積立てた場合の節税効果を見ていきましょう。SBI証券のiDeCoのシミュレーションによれば、年間55,800円、10年間で558,000円の節税効果があることが分かります。

10年間で積み立てたお金は、23,000円×12カ月×10年=2,760,000円となります。運用で増えるかもしれないので外国株式型の投資信託などで運用するのが良いでしょう。運用が苦手で、積み立てたお金が減るのが嫌な人は、元本確保型商品である定期預金などで積み立てればよいのです。

一方、同じ条件(55歳、月収50万円)の会社員が、選択制の企業型DCで、毎月23,000円を積み立てたらどんな効果があるのでしょう。選択制の企業型DCの掛金は、社会保険料や税金の計算の対象とならないので、社会保険料の等級が下がると社会保険料が安くなります。もちろん、税金も安くなります。

具体的な数字をSBIベネフィットシステムズのシミュレーションで見ていきましょう。

年間の社会保険料の軽減額は、55,400円、年間の税金の軽減額は、33,400円となり、合計で年間88,840円軽減されます。10年間では、888,400円ですね。

iDeCoには、社会保険料の軽減効果がないので、その差は、330,400円で選択制の企業型DCの方が有利に見えます。

注意してほしいのは、上記の例は、月収500,000円から23,000円積立てることにより、社会保険料の等級が、1等級下がった結果の効果ということです。iDeCoでは、月収500,000円で社会保険料を計算しますが、選択制の企業型DCでは、500,000円-23,000円=477,000円で社会保険料の計算をしています。

一方、デメリットは以下の通りです。

・老齢厚生年金が減額されます。1年間の減額見込み額は、9,866円。男性の場合、平均余命の19.44年で計算すると、191,795円となります。

・出産手当金が減額されます。1日当たりの減額見込み額667円。98日分の減額見込み額は、65,333円となります。

・傷病手当金が減額されます。1日当たりの減額見込み額は667円。例えば、30日の場合、20,000円が減額されます。

・介護休業給付金が減額されます。1日当たりの減額見込み額は513円。例えば、93日分の減額見込み額は、47,729円となります。

・失業給付金が減額されます。1日当たりの減額見込み額は383円。例えば、150日分だと、57,450円減額されます。

55歳であれば、出産手当金の減額は、関係ないでしょう。それ以外の項目をメリットから差し引くと、以下のようになります。

888,400円-191,795円-20,000円-47,729円-57,450円=571,426円
iDeCoの節税メリットは、558,000円でしたので、あまり変わらないですね。

iDeCoにしても選択制の企業型DCにしても、10年間のメリットは50万円以上です。国は、公的年金が少ないので、節税効果を「餌」に自助努力による確定拠出年金の普及に努めています。「加入するだけで、国からお金がもらえる制度」と理解して、高齢であっても、是非、iDeCoや選択制の企業型DCに加入していただければと思います。

子育てや住宅ローンの返済などのイベントが終了している高齢者であるからこそ、できるだけ多くの掛け金(iDeCoは23,000円、企業型DCは55,000円)を拠出しましょう。

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