株式投資

株式投資の勧め④ 権利落ちと約定日、受渡日

「株式投資の勧め」の4回目として、最近、話題に上ることが多い配当金を受け取るには、いつまでに株式を購入する必要があるのか、について解説します。

年度末(3月末)になると盛んに話題になる言葉が、「配当落ち」または「権利落ち」です。この二つは、全く同じ意味です。

SMBC日興証券より
「配当落ちとは、その期の配当を受ける権利が権利確定日の翌営業日をもってなくなることをいいます。また、権利が受けられない分、株価が安くなったことをいう場合もあります。
例えば、1株1,000円の株が配当を1株当たり5円出すとします。配当がもらえる権利があるのとないのでは、理論的には5円の差が出ます。これが配当落ちです。この例では、配当落ち後、5円の配当分だけ株価が下がり、理論上では株価は995円になります。ただし、株価はその他の要因でも日々値動きしていますので、理論どおり株価が変化するとは限りません。」

2025年は、27日が配当を受け取る権利を取得する最終日です。翌営業日の28日がいわゆる「配当落ち日」です。27日に株式を購入した人は、31日が株式の受渡日(又は決済日)となり、3月末の株式名簿に名前を連ねることができます。現在、株式取引は、「T+3」で受け渡しが行われます。TとはTrade(約定)のことです。Tを1日目として3日目に受け渡しされます。27日(1日目)、28日(2日目)、31日(3日目)となるのです。営業日ベースなので、土日祝はカウントしません。

2024年度末の日経平均株価は、どうだったのでしょう?
3月28日(火)27,518.25円(+41.38円)
3月29日(水)27,883.78円(+365.53円)―――>権利確定日
3月30日(木)27.782.93円(-100.85円)―――>権利落ち日または配当落ち日
3月31日(金)28,041.48円(+258.55円)―――>受渡日または決済日

一方、投資信託は、株式と違い、T+3ではなく、T+5だったりT+6だったりします。これは、商品によって違いありますので、目論見書などで確認しましょう。

投資信託は、3:00までに注文を出した日を発注日といいます。翌営業日が約定日です。そこから何営業日目に決済されるかを計算します。売却代金を何かに使用する場合は、余裕を持って注文を出しましょう。また、NISAの利用は、決済日(受渡日)ベースなので、12月30日(休みの場合は前営業日)が最終決済日になります。こちらも、受渡日の条件をしっかり確認して、余裕を持って注文を出したいものです。だいたい、クリスマス前が最終発注日になります。

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