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確定拠出年金の「受取り」で知っておくべきこと その④

受取りのタイミングはどう考えるべきか?
DCの受取りが近づいてきた方にとって、「いつ受け取るべきか?」は非常に重要なテーマです。
2026年現在の制度を整理すると、
・iDeCoは65歳まで積立可能
・企業型DCは規約により60歳~70歳まで加入可能
・受取りは原則60歳から可能
・75歳までの間で受取時期を選択できる
という柔軟な仕組みになっています。

では、受取りのタイミングを考える際のポイントを整理してみましょう。大きくは、「運用」と「税制」の2つです。

① 運用の視点(相場とタイミング)
株式型の投資信託で運用している場合、受取りのタイミングによって資産額は大きく変わります。例えば、相場が大きく下落している局面で受け取ると、本来得られたはずの資産を取り損ねてしまう可能性があります。

そのため、受取りを見据えて、事前にリスクを下げる(スイッチング)ことが重要です。目安としては、受取り予定の5年前から検討を始めるのが現実的です。株式型からバランス型や元本確保型へと徐々に移行することで、価格変動リスクを抑えることができます。投資の世界では、「最高値で売ることはできない」という前提で考えることが重要です。いわゆる「腹八分」での受取りを意識しましょう。

② 税制の視点(退職金との関係)
前回お伝えした通り、一時金での受取りは「退職所得控除」が使えるため有利になりやすいです。しかし、ここで重要になるのが、会社の退職金との受取りタイミングです。

退職金を複数回受け取る場合、退職所得控除の使い方にルールがあります。ポイントだけ整理すると、「同じ年に受け取る」あるいは「一定期間をあけて受け取る」などによって、税額が大きく変わる可能性があります。特に、大企業の会社員やオーナー経営者など、退職金が大きくなる可能性がある方は、受取タイミングの設計が非常に重要です。

DCの受取りタイミングは、運用(相場)と税制(退職所得控除)、この2つの視点で考える必要があります。運用はコントロールできない部分もありますが、税制は「知っているかどうか」で結果が大きく変わります。

だからこそ、
・受取りの5年前には準備を始める
・必要に応じて専門家に相談する
ことが重要です。
DCの受取りは、人によって最適解が大きく異なります。ご自身の状況に合わせた戦略を、早めに検討していきましょう。

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