「確定拠出年金(DC)」は、公的年金に上乗せして給付を受ける私的年金のひとつです。
公的年金や企業年金などの従来の年金制度は「確定給付年金型」と呼ばれ、将来受け取る年金は、あらかじめ国や企業が定めた金額を受給できるものに対し、「確定拠出年金(DC)」は、加入者自身が資産を運用し、将来の年金額はそれぞれの運用次第で変わり、掛金とその運用益との合計額をもとに金額が決まります。
また確定拠出年金には、事業主が実施する「企業型確定拠出年金」と、個人で加入する「個人型確定拠出年金」があります。
まずは日本の年金制度を理解しましょう
日本の年金制度
公的年金は「賦課方式」確定拠出年金は「積立方式」です。
割賦方式とは、複数の現役世代が受給世代の年金を支えるもので、2015年あたりでは、現役世代3人で1人の高齢者を支えていた計算になります。
ただし、少子高齢化が進むと現役世代の負担が増大し、2025年あたりでは1.9人で1人の年金を賄わなくてはいけないという試算がでています。
それに対して積立方式とは、将来の自分のために各々個人が積み立てるもので、確定拠出年金は、毎月決まった掛金を積み立て、運用し、自らの老後に備えます。
割賦方式とは、複数の現役世代が受給世代の年金を支えるもので、2015年あたりでは、現役世代3人で1人の高齢者を支えていた計算になります。
ただし、少子高齢化が進むと現役世代の負担が増大し、2025年あたりでは1.9人で1人の年金を賄わなくてはいけないという試算がでています。
それに対して積立方式とは、将来の自分のために各々個人が積み立てるもので、確定拠出年金は、毎月決まった掛金を積み立て、運用し、自らの老後に備えます。
日本の年金制度は、建物になぞらえて「1階部分」「2階部分」「3階部分」といわれます。
「1階部分」は、国民年金(基礎年金)です。
「2階部分」は、基礎年金の上乗せとしての、厚生年金があります。
「3階部分」は、公的年金を補完する役割を持つ、国民年金基金(自営業者等)や企業年金等があり、確定拠出年金もこの建物の3階部分にあたります。
この図では、ピンク色が個人型、黄色が企業型を表しています。
個人型に関しては2017年1月1日から、専業主婦や公務員も加入できるようになりました。
また、2022年10月からは、企業型の加入者も自由に個人型を併用することが可能です。(※掛金の上限に規制あり)
次は確定拠出年金のイメージです
毎月決められた掛金を、企業型は事業主もしくは加入者が、個人型は加入者が拠出して積み立てます。運用はどちらも加入者自身が行い、その成果によって、将来の受給額が変わります。
資産は、それぞれの個人口座で管理されるため、離転職時には、企業型から個人型へ、個人型から企業型へと移換することができます。(ポータビリティ)
税制面のメリット
掛金は全額所得控除
掛金は全額所得控除のため、所得税・住民税が軽減されます。例えば、毎月2万円ずつ掛金を拠出した場合、税率20%とすると、年間4万8千円(仮に35歳から60歳までの25年間掛け続けると総額120万円)の節税効果となります。
運用益は非課税
通常、金融商品の運用益には税金(源泉分離課税20.315%)がかかりますが、DCの運用益は非課税です。※積立金には別途1.173%の特別法人税がかかりますが、現在まで課税が凍結されています。
受取時も税制優遇措置
DCの老齢給付金を一時金として受け取る場合は「退職所得控除」、年金として受け取る場合は「公的年金等控除」という大きな控除が受けられます。